
相互作用の中で起こっていることや体験により気づいたことに焦点をあわせます。
C 分析:なぜそうなったかを分析します。体験と理論の統合を図ります。
D 仮説化:それではどうすれば良いかの仮説を立て、つぎの体験へと結び付けます。
このようにA→Dからなる一連のものを体験学習と言います。ただ単に体験(A)だけでは体験学習とはいっていません。
3−1−4 参加体験型の環境教育プログラム
体験学習は参加者一人ひとりが十分にかかわることができるように考えられた学習ですが、体験学習の循環過程に見られるように学習の流れに重点が置かれているように受け取られる事があります。そこで、「参加」と言う考え方をより強調する意味で「参加体験型の環境教育プログラム」という言葉を本資料では用います。
3−1−5 グループ活動
学習者を主体とした参加体験学習では基本的には4から6名を構成員とするグループ活動を前提としています。
3−1−6 ふりかえり
ふりかえりは体験学習の循環過程の「B・C・D」に当たる部分を指します。この中にはふりかえりや次に述べるわかちあい、調べ学習、実習、一斉授業、講義などが含まれています。
体験したこと、感じたことをありのままにふりかえります。ふりかえる方法としては、口頭で述べたり、用紙に記入したりします。体験中にあったことをふりかえるのであって、反省ではありません。用紙に記入するときは他の人と話をしたり相談したりしません。なぜならばあくまでも体験は個人のものです。自信をもって書くことが自己の確立につながります。
3−1−7 わかちあい
個人でふりかえったことをグループで発表し合います。自由に発表すれば言い訳ですが、発表力に差がある場合などは、用紙に書いたことを一項目ずつ順番に発表する方法もあります。このことにより」人ひとりの発表力がついたり、人の意見を聞く能力(コミュニケーション能力)がついたりします。この時は、批判せずに聞くことが基本です。グループ内では同じ体験をしている訳ですが、人により感じ方が違う事が分かり、考えの幅を広げてくれることになります。
3−1−8 行動をどのようにとらえたらいいか
「環境教育の目標は”行動”である」というと、すぐに「子供が実際に行動が起こせるだろうか。」というような疑問が起きて来ます。こうした疑問に答えるために「行動」をどのようにとらえたらいいか考えてみたいと思います。実際では生活様式を環境に配慮したものに変えたり、環境保全活動に参加したりすることかも知れませんが、学校教育で大切なことは、このような行動を起こさせる人の内面の変化が大切なのではないでしょうか。今まで気がっかなかったことに気づいたり、自分自身の価値観をしっかり持ち、人に対する思いやりが育ったりする心の成長が行動のもとになっています。
この心の成長こそがやがて直接的な行動に結び付くことを考えると、行動を単に表面的に現れて来た行動のみに限定する事なく、広く心の成長も行動ととらえていいのではないかと思います。心の成長は態度・言動に現れて来ます。逆に、義務的にやらされている行動などはここでいう行動には該当しません。
3−2 環境教育と授業
3−2−1 環境教育をどのように授業に取り入れるか
環境教育の必要性は分かるが、それでは今の
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